上記の方にオススメの記事になります。
弾き語りとなると一般的にはアコースティックギターを弾くものとイメージされる方も多いですが、エレキギターでも弾き語りをすることも可能です。
しかし!!
ノープランでエレキギターの弾き語りをしてしまうと、「アコギの方が良いんじゃない?」といった感想をお客さんに与えてしまいます。
それを回避するためのポイントをお伝えしていきます!!
筆者もエレキギターで弾き語りをすることが多いので、今回の記事ではエレキギターで弾き語る際の音作りや演奏方法についてを解説。
この記事を読むことで以下のことが分かります。
- エレキギターで弾き語りをする際の音作り
- ダイナミクスのあるエレキギターの演奏方法
- 弾き語りに適したエレキギターや機材の選び方
筆者
聴く人に「エレキギターの弾き語りもカッコいい!!」と思わせるための内容です。
それでは、始めていきましょう!!
エレキギターで弾き語りをする時の音作りや演奏方法のポイント
エレキギターで弾き語りをする際は以下のポイントに着目しましょう!!
- 「クランチ」という音作りで演奏する。
- ピッキングの強弱でダイナミクスをつける。
- シングルコイルを搭載したエレキギターを使う。
この3点について深掘りして解説します。
「クランチ」という音作りで演奏する
エレキギターを鳴らすためには、以下の機材が必要になります。
- エレキギター
- ギターアンプ
- シールド(接続ケーブル)
- エフェクター(必要であれば)
エレキギターをシールドでアンプに接続する必要があります。
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筆者
この時にアンプのセッティングを「クランチ」という設定にしましょう。
セッティングの種類は大きく分けて以下の3つです。
- クリーン(一切歪まない綺麗な音)
- クランチ(弱く弾くとクリーン、強く弾くと歪む音)
- ディストーション(強く歪ませた音)
歪みの量の違いで、エレキギターの基本的な音色の種類が分けられます。
それぞれの音をサンプル音源として録音しましたので、確認してみてください。
サンプル音源はLINE6のHX STOMPというマルチエフェクターに内蔵されている、アンプモデリングで音作りしてあります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください!!
クリーンの音
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クリーンの音も捨て難いですが、強く弾いた時のダイナミックさが無いのが欠点です。
聞いている人は音量の差があまり分からず、ずっと「シャラシャラ」とギターが鳴り続けている印象に聞こえてしまいます。
クランチの音(オススメ)
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弱く弾いた時はクリーンに聞こますし、強く弾いた時に歪みが加わっていくことで音質の変化と共にダイナミックな演奏が可能です。
筆者
例えばAメロやBメロは少し歪むくらいの感じにして、サビで一気に伴奏を爆発させるなど、汎用性の高い音色と言えます。
ディストーションの音
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ディストーションは音が潰れてコード感が見えにくくなります。
弱く弾いても音量が大きく歪んでしまい、音質が変化しにくいので「ゴー」っという音の壁が伴奏になってしまいます。
筆者
クランチの音作りの方法
アンプによってクランチの音作りの仕方は様々ですが、基本的には以下の目盛りを参考にしてください。
- Volume(音量) → 3〜5
- Gain(歪み) → 4〜6
- BASS(低音域) → 5〜7
- MID(中音域) → 4〜6
- TREBLE(高音域) → 5〜7
- PRESENCE(超高音域) → 0〜3
筆者
場合によってエフェクターを使用する
ギターアンプの中にはクリーンしか出せないものがあったり、クランチが思うように作れない場合もあります。
そんな時はギターとギターアンプの間にエフェクターという音色を変化させる機器を繋いで対応しましょう。
筆者
クランチの音作りに適したエフェクターをいくつか紹介します。
僕が今まで使ったことのあるエフェクター達です。
✅BOSS OD-3
BOSS(ボス)のオーバードライブエフェクターの「OD-3」という機種です。
アンプはクリーンの音作りにしておいて、このエフェクターを入れると原音に対してナチュラルな歪みが加わります。
特性としては太く、甘い音色になる傾向にあります。
筆者
OD-3 T BOSS オーバードライブ OverDrive OD3
✅BOSS BD-2
こちらもBOSSのオーバードライブエフェクター「BD-2」です。
先程紹介したOD-3よりもジャキジャキとした質感で、GAINの効きも幅広いのでディストーションとしても使うことが可能です。
単音弾きを多用するプレイヤーにオススメですね。
✅Ibanez TS808
Ibanez(アイバニーズ)の「TS808」という機種です。
原音の角を取るような、マイルドな歪みが得られるのが特徴になります。
ピッキングや指弾きのタッチのニュアンスをしっかりと表現してくれます。
✅VEMURAM Jan Ray
VEMRUM(ベムラム)の「Jan Ray(ジャンレイ)」という機種のオーバードライブエフェクターです。
筆者
音の輪郭をしっかりと残しつつ、倍音を多く含んだ煌びやかな歪みが得られます。
ガッツリと歪ませても音の芯が残るので、ストロークを多用する弾き語りスタイルの方にピッタリのエフェクターです。
これらの機種をぜひ参考にしてみてくださいね!!
オススメのマルチエフェクター
最近だと僕は普段、LINE6のHX STOMPというマルチエフェクターを宅録(DTM)やライブで使用しています。
このエフェクターには歪みや空間系のエフェクターが多数内蔵されている他に、実際のアンプを鳴らしたような音がラインで出力できるアンプモデリングも搭載されています。
宅録で良い音が録りたい人や、その音をそのままライブでも使いたい人にオススメです。
筆者
僕がYouTubeに上げているエレキギターでの弾き語りは、このエフェクターを使っているので聴いてみてくださいね。
詳しくは以下の記事にまとめてあります!!
HX STOMPの音作りの方法を解説【クリーン〜ディストーション】
ピッキングの強弱でダイナミクスをつける
次にエレキギターで弾き語りをする時の演奏方法について解説します。
弾き語りをする際には、エレキギターの演奏にダイナミクス(抑揚)をつける必要があります。
筆者
アコースティックギターの場合は、「弱く弾いた時」と「強く弾いた時」の音量や質感の変化がとても分かりやすく、自然と演奏にもダイナミクスが生まれます。
一方エレキギターの場合は、弱く弾いてもある程度大きな音が出てしまうので、強弱のニュアンスでダイナミクスを付けるのが少し難しいんです。
なので自分が思っているよりも、もっと「弱く弾く」ことが大切です。
「これ、音ちゃんと聞こえているかなぁ。」って思うくらいの弱さで弾けるようになると、そこから強く弾いた時の上がり幅が大きくなります。
聴いている方はこの音のギャップに、ドキドキしたり、演奏者の感情の起伏を感じたりします。
そこにクランチの音作りを加えれば、歪みの分量での音色の変化でもダイナミクスが生まれ、さらに表現豊かな演奏が可能になります。
シングルコイルを搭載したエレキギターを使う
エレキギターには大きく分けて2種類のピックアップ(音を拾う磁石)が搭載されています。
- シングルコイル
- ハムバッカー
初心者の場合はシングルコイルのピックアップを搭載したエレキギターがオススメです。
シングルコイルは出力が低く、細い出音が特徴のピックアップなので、ピッキングの強弱が表現しやすいからです。
ハムバッカーは逆に出力が高く、太い出音が特徴なので、アコギ感覚でストローク演奏をすると「モコモコ」とした平坦な演奏になりがちです。
筆者
この記事を読む方の多くは、ストローク奏法で「ジャカジャカ」と演奏したい方がほとんどだと思うので、強弱のニュアンスが付けやすいシングルコイルを搭載したエレキギターがオススメですよ!!
シングルコイルを搭載したエレキギターで代表的なものはストラトキャスター、もしくはテレキャスターという型のギターになります。
僕はシングルコイルが2つ搭載されたテレキャスタータイプのギターを使用しており、リアピックアップとフロントピックアップを混ぜた「センターポジション」で音を出しています。
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一方ハムバッカーピックアップ搭載の代表的なギターはレスポールが挙げられます。
シングルコイルが二つで一つになった形なので、基本的には四角く大きいのがハムバッカーです。
これからギターを選ぶ人はここも参考にすると、選択を間違えずに済むと思います!!
動画で復習!!
ここまで解説した、エレキギターでの弾き語りのポイントについての解説動画も作成しました。
本記事の復習に使ってください!!
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弾き語りでエレキギターを使うメリットとデメリット
エレキギターで弾き語りをする際のメリットとデメリットをお伝えします。
メリットは以下の3点です。
- コードを押さえるのが簡単。
- 人と違うスタイルで目立てる。
- 多彩な音のバリエーションで弾き語れる。
一方デメリットはこちら。
- アンプが無いと音が出せない。(機材が必要)
- エレキが合わない楽曲がある。
エレキギターを使うメリット① : コードを押さえるのが簡単
しっかりとセットアップしたエレキギターはアコースティックギターに比べて、圧倒的にコードを押さえるのが楽です。
ギター演奏の難易度が低くなることで、歌うことに集中しやすくなります。
筆者
エレキギターを使うメリット② : 人と違うスタイルで目立てる
弾き語りと言えば、やはりアコースティックギターでの弾き語りをイメージするお客さんがほとんどです。
そんな中、エレキギターでの弾き語りは他の人との差別化が計れるので、対バンなどでお客さんの印象に残ることができます。
普段はロックなバンドをやっている人が、無理をしてアコースティックギターを弾くよりも、使い慣れたエレキギターをかき鳴らして弾き語りをする方が個人的にはカッコいいなと感じます。
エレキギターを使うメリット③ : 多彩な音のバリエーションで弾き語れる
エレキギターをアンプに直で接続せず、間にエフェクターを接続することで様々な音色での弾き語りが可能です。
例えばトレモロというエフェクターを使えば、ノスタルジックな雰囲気を出すことができます。
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リバーブを深くかけたり、シマーリバーブを使えば没入感のある世界観を生み出せます。
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以下のボイスブログではシマーリバーブを使ったエレキギターでの弾き語りをしています。
・ボイスブログ【シマーリバーブを使ってエレキギターで弾き語ってみた】
筆者
エレキギターの特性を活かして、様々な音のバリエーションでの弾き語りに挑戦するのも楽しいですよ!!
エレキギターを使うデメリット① : アンプが無いと音が出せない(機材が必要)
次にデメリットですが、まず一つは基本的にアンプが無いとエレキギターは音が出せません。
最悪PAシステムがあれば、PA卓にエレキギターを接続して音を出すことが可能ですが、それだと音がショボすぎるので厳しいかと思います。
PAシステムにエレキギターを繋いで音を出したいのであれば、今回の記事でも紹介したHX STOMPのようなアンプモデリングを搭載したマルチエフェクターを使用しましょう。
ライブをする場所によってはアンプやPAシステムが無いところもあるので、その場合は自分でアンプやエフェクターを用意する必要があります。
一方アコースティックギターであれば、生音でもライブをすることが可能です。
筆者
エレキギターを使うデメリット② : エレキが合わない楽曲がある
中にはどうしても、エレキギターの弾き語りには合わない楽曲も出てくるかと思います。
「なんか、アコギでやった方が良かったんじゃない?」と思われるリスクを伴うのが、エレキギターの弾き語りです。
そうならないためにも、入念な音作りや演奏方法の確認が必要になります。
筆者
何も考えずにエレキギターで弾き語りをすると、悔しい意見が返ってくる場合があるので気をつけよう!!笑
まとめ : エレキギターで弾き語りをするなら入念な準備が必要
エレキギターで弾き語りをする時のポイントは以下の3つです。
- 「クランチ」という音作りで演奏する。
- ピッキングの強弱でダイナミクスをつける。
- シングルコイルを搭載したエレキギターを使う。
音作りはクランチがおすすめ、演奏する時はめちゃくちゃ弱く弾けることが重要です。
そしてシングルコイルを搭載した、ストラトキャスターやテレキャスターを使用することで、初心者の方でもこれらのポイントを押さえやすくなるかと思います。
エレキギターでの基礎的なポイントを押さえつつ、独自の世界観を作れるように頑張ってみてくださいね!!
エレキギターの弾き語りに際して、以下の関連記事も必ず役立つはずです。
ぜひ読んでみてくださいね。
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